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気まぐれな天候、レース機材の進化とレースシーンの変化
文章:本站原创  |   投稿時間:2015/8/28 12:01:37  |   チェック回数:600

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ここ数年のレースシーンを見ていて、落車が増えたと感じている人が多いのではないだろうか。実際には極端に増えたわけではないのだが、だが増えていることには変わりがない。ただ有力選手が巻き込まれることが多い傾向にはあることで、極端に増えたと感じられている部分はある。ではなぜ根本的に増えているのだろう?
 
今年に限ったことではないが、ここ数年天候という自然要因がまず一つ大きく影響している。地球規模での気候変動が、ここでも影を落としているのだ。異常気象とも呼べるような悪天候がここ数年のシーズン序盤戦必ずあり、また主催者側が判断を遅らせたために、危険な状態での走行となり、落車が発生するシーンが増えてはいた。しかしやはり今年の対応を見れば、早い段階で短縮や変更など、様々な対応を手際良くできるようになってきている。しかしそれでも雨はやはり多くの落車を生んでいる。
 
雨だから滑りやすいのは当然なのだが、それ以外にも機材の変化とレースシーンの変化だ。まず機材面から考えてみると、カーボン素材の普及により、機材はより軽量化していっている。UCI規定の6.8kgがあるため、軽量すぎる場合などはフレーム内部などに重りを入れるなどしているが、実はこの軽量化と大口径化も影響を及ぼしている部分がある。メーカーは空力などを考えてなるべく効率のいいフォルムを検討して製造しているが、それはあくまでも一定条件下のみだ。自然環境下では風は一定ではなく、突如として方向を変えたり、路面で巻いたりすることもある。簡単にいえば小さな乱気流がそこら中には存在しているのだ。そんな中で大口径化、特に翼断面化されたようなフレームは当然風を受ける面積が多くなる。そしてその方向性は角度によっては風を切り裂くエアロダイナミックスにもなるが、場合によってはその真逆、乱気流を更に乱す形ともなる。つまりは紙一重のバランスの時に、ほんのちょっと風が押すだけで簡単に転倒してしまう事があるのだ。
これらは高速になればなるほどに顕著に現れる症状で、僅か一瞬ではあるのだが、それによる挙動の変化は、高速バトルではハンドリングに大きく影響することがあるのだ。これが濡れた路面と合わされば、わずかな挙動のブレで落車は発生してしまうのだ。よりレースが高速化している昨今では僅かなグラつきは致命的に事故の発生ポイントとなるケースが多く、集団内での将棋倒し状態へと繋がることが多い。
 
また同じく軽量化のデメリットとなりうるのが、重りを入れることでより低重心化することにより、より軽量な上部のその先にある人体が、振り子の原理で左右に振られやすくなることもある。ダンシングではそもそも意図的にそれを行うが、やはり風邪という要因が不必要な振り子現象を及ぼすことはあるのだ。
そもそも多くの風洞実験が、車と同じように行われているが、F1などと違い自転車の場合人間がコントロールするために、人体そのものの空力への影響がそもそも大きい。マシンそのものが左右に振られたり、様々な挙動をするために、なかなか絶対的なベストを導き出しにくいのだ。マシン単体、もしくは人が乗った状態でも、一定方向のみの空気の流れでの空力実験では好成績を挙げられても、それが自然条件下で人間が操った際に最良な空力かというのは別の問題なのだ。つまりサーキットのように風の特性が見極めやすいコースとは違い、一般道、自然の中でのレースでは、風の特性が極めて複雑、そして読みにくく、その空力が最も優れているかどうかは一概には言いきれないのだ。
 
速さの追求の裏には、弊害が生じることもあるのもまた事実。選手達は単純に与えられた機材でレースを行うのだから、こうした技術革新に伴う細かな配慮は、「UCI認可フレーム」という基準を作っているUCIと主催者側が、もう少し配慮をすべきだと感じる。見る側にとっての何が起きるかわからないという天候不順などがもたらす偶発的なレースの面白さと、現場で体を張る選手たちの安全はイコールではないということ、だからこそそのバランスを考えたより繊細な配慮が必要だということを、競技連盟と現場はもう少し考えるべきだろう。

今シーズンはホアキン・ロドリゲス(カチューシャ)、アルベルト・コンタドール(ティンコフ・サクソ)、クリス・フルーム(チームスカイ)といった有力どころの落車と怪我が続き、またつまらない落車でレースがしらけてしまう事があったが、来シーズンはそんなことが少なくなって欲しいと思う。 

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