サイクリング上達のための簡単10ステップ

 私たち人間には皆、習慣や癖といったものあります。サイクリストもしかり。良い習慣、そしてなかにはあまり良くない習慣もあるかもしれません!オフシーズンのこの時期に、少し時間を取って、あなたのバイクに対するアプローチについて今一度振り返ってみませんか。改善できそうな点やあなたのスキル向上を阻んでいる悪い習慣を見つけ、悪い習慣は断ち切ってしまいましょう。

それでは、誰でもできるスキルアップのための10ステップをご紹介します。

1.休もう

「量より質」。賢くトレーニングするためのアドバイスをプロサイクリストに求めると、必ずといっていいほどこのような同じ答えが返ってきます。つまり、休息時間を積極的に取るということ。休むといっても、安易にだらだら過ごすのではなく、あなたの全トレーニングプログラムの一部だということを意識しましょう。

回復の期間には心機能や筋肉システムが修復?再構築され、結果あなたはさらに強くなれるのです。このプロセスを飛ばして早々にトレーニングプログラムをこなした場合、体調を崩してしまい、せっかくのハードなトレーニングが水の泡になりかねません。

2.丘を越えていこう

誰でも少なからずやっていることです。家に帰る道が山道と平坦な道の二つあるとします。ほとんど全員が平坦な道を選びますよね!「山道はきつくて登れないから」と、多くのサイクリストは答えると思いますが、これは真実とはいえません。要は、そういう人はまだまだバイクに乗りなれていないということ。近所の20キロ9%勾配の道を苦しみながら上がる必要はありませんが、短い距離で勾配4~7%の道を週に2回、トレーニングに取り入れてみましょう。これによりあなたのスキルは向上し、ヒルクライムが楽しくなってしまうかもしれません。

回転をつけてヒルクライムすることは始めはいいやり方ですが、いつまでも同じ方法で上がっていてはスキルアップしません。週を追ってより重いギアを使うようにし、筋肉量とクライミングに必要な腱を強化していきましょう(しかしこのときも「黄金の」90~100RPM程度を保つように)。きつすぎた場合には、フロントローを使いながら上り坂で使われる筋肉を鍛えるところから始めましょう。

3.サドル高を正しく

サドルの高さを正しく設定するというのは極めて重要です。サドルが低すぎると、脚がけいれんを起こしたような感じになり、脚の筋肉を十分に使えなくなります。反対に高すぎた場合にはペダリングで無駄なエネルギーを使い、腱炎などの重度の故障で何カ月もバイクに乗れない状態になってしまうことがあります。

ペダルを完全に水平にしたとき、膝の位置がペダル軸の真上に来るようにしましょう。そして、ペダリング時に左右にお尻が揺れてしまってはいけません。本格的な調整の仕方としては、サイクリングシューズを履き、サドルに乗って、ペダルにかかとをつけた場合に脚が完全に伸びた状態にすること。この状態でサドルのボルトを締め、ペダリングすると、ひざがわずかに曲がった状態になり、これが適正位置となります。それでも自信がない場合は、優良バイクストアか経験豊富なサイクリストに相談してみましょう。

4.飛ばさず、あせらず

多くのサイクリストたちがこれを悪とみなしています。ビギナーでも、ベテランサイクリストでも、冬明け早々バイクに乗って飛ばしてしまいがちです。良いペースで距離を乗るには、強度とスタミナを培う時間が必要。ですから、最初の1、2週間は自分の限度内のペースでバイクを楽しみ、そのあと徐々に速度と距離を上げていきましょう。

5.他のスポーツを取り入れてみよう

注意を怠っていると、サイクリングのしすぎで筋肉のバランスが崩れることがあります。サイクリング時に使わない筋肉だけが偏って弱ってしまうということです。これはすなわちケガの元になります。500名のサイクリストを対象にカリフォルニアで実施された調査によると、85%が筋肉の使い過ぎでケガを起こしていると報告されました。

多くのプロ選手はオフシーズンに、スキーやラン、スイムをしたり、オフを入れつつMTBに乗ったりしています。ジムで汗を流すのもいいでしょう。ジュニアサイクリストたちには筋肉量増加効果がありますし、40歳以上のサイクリストには、年齢にともなって弱くなる腱を鍛えるのにおすすめです。

体幹のワークアウトも大切です。強い腹筋はケガの防止、ライディング時のパワー出力アップにつながります。ヨガも、体の柔軟性とバランス感覚を鍛えるのに最高のエクササイズ。また、ほかのスポーツをすることで、新しい仲間が増えるという素晴らしい面もあります。

6.医師を信じよう

サイクリストたちは、「ダウンタイム」-すなわちバイクに乗っていない時間を嫌います。わずかなケガ、膝や背中の痛みくらいなら、苦行は修行とばかりに鎮痛剤を飲んでトレーニングに出かけてしまいます。これは賢いやり方ではありません。こうしたわずかな故障が、のちの大ケガにつながります。ライディングポジションや過剰なトレーニング、睡眠不足など、その他様々な要素と結びついてくるのです。故障を早期に診断してもらえば、すぐに全力を出すことができるようになります。

だるさには鉄などビタミン不足が考えられます。これは血液検査でしかわかりません。シーズンの始まりと終わりに、病院へ行って血液検査を受けてみることをおすすめします。費用も安くすみますよ。

7.きちんと食べよう

私たちはともすればピザやマクドナルド、フライドチキンやビールに走りがちです。人間だから仕方ない!こういった食べ物は美味しいですが、ライディング前に食べる物については、栄養を考えながら選ぶ必要があります。質、血糖インデックス(GI値)の低い炭水化物類を摂ることが大切で、ライディング後の食事には、回復を助けるたんぱく質と血糖値の高い食べ物を摂るのが必須です。

白米のGI値は57、スパゲティはおよそ41ですので、パスタはライディング前、白米はライディング後に食べるといいということになります。

ライド中にいかによい食べ物を摂るかということは非常に大切です。炭水化物とタンパク質の割合を4:1にしたドリンクが最適で、同様にバナナやエナジージェル、消化のよい食べ物もおすすめです。20分ごとに二口三口食べることでいわゆる「ハンガーノック」を防止することができます。

8.合ったギアで登ろう

狂ったように足を動かしてエネルギーを無駄遣いしても何の得もありません。同様に、重いギアを踏んで落車やケガをしても無駄骨を折るばかり。登り坂でもっとも効率的なRPMは90~100とされています。ケーデンスメーターを持っていない場合は、15秒または30秒間ストローク数をカウントし、計算してみましょう。バイクで山を登るのとマニュアル自動車で山を登るのとは似ています。正しいギアを選び、可能なかぎり効率的に進みましょう。

スキルが向上してきたら、重いギアでトレーニングするのも効果的。しかしそれには経験が必要になります。正しい方法で行いましょう。

9.自分の身体に耳を傾けよう

私たちサイクリストは自分を限界まで追い詰めて頑張ろうとする強い意志の持ち主。しかし、ときにこれが災いします。身体が疲れていると感じたら、休みましょう。もしも一日自由な時間が取れて、かつ元気だなと感じていたら、トレーニングに出かけましょう。身体は、あなたのコンディションを示す最も優秀なインジケーターなのです。

10.楽しむことを忘れずに

ばからしいと思えるかもしれませんが、バイクを楽しむことを忘れてしまうのはいとも簡単。サイクリストであることは幸運です、自転車は世界で一番素晴らしいスポーツですから。私たちの運動の場は自然。しかし、競うこと-他人とも自分とも-に夢中になってしまうこともあり、楽しむことを忘れがちになります。ですから、楽しんで乗りましょう!