6~20人程度の、小規模で統制の取れたグループライドは、たとえば日曜日のクラブランなどで多くの人が経験したことがあるだろう。この程度の規模であれば、互いのことをあまり知らなくても、各々のライディングの特徴をつかむことは簡単だ。
ところが、スポーツイベントや他の大人数でのロングライドとなると、危険も生じてくる。あまりにも多いサイクリストの中でしり込みしてしまうことは当然ありうる。
そこで、大規模なグループライディングを安全に楽しむにはどうにしたらいいだろうか?
危険なライダーを探せ!
中にはぐらつきながら、緊張してハンドルバーのグリップを硬く握りしめ、ひんぱんにブレーキをかける人がいるだろう。こうした人はたいてい初心者である。もちろん、初心者であることは構わない。私達もかつてはそうだったのだ!しかし、彼らを避けて通ることがここでは賢明。こうしたライダーたちを探し、彼らの後ろにはつかないようにしよう。彼らの前まで移動、または別の側の道を走るようにすること。
先頭または先頭近くをキープ
言うのは簡単だがこれをグループ内でやるのは難しい。しかし、前を走っていれば先導もできる。集団クラッシュが起こるのはたいてい後ろ3分の2の場所だからだ。先頭についてそれをキープするのは少し練習が必要になるが、がんばってできるようになる価値はある。そして、これができるようになれば状況をより楽しむことができるだろう。
風を読もう
風向きはどちら側でドラフト走行するかの決め手になる。右側からの風の場合、賢いライダーたちは風よけ効果をさらに高めるために、前を走るライダーの後輪の左側に移動する。このとき、不慣れなライダーと接触しないように注意しよう。彼らが急にハンドルを切り、あなたのバイクの前輪をとらえ、クラッシュを起こしてしまうかもしれないからだ。
上りは慎重に
集団クラッシュの主な原因は、唐突にサドルから立ち上がってしまうライダーたちにある。ゆっくりと走っていることにより、後輪が後続ライダーの前輪に接触してクラッシュは起きる。上りでは車間距離を少しとること、またはほんの少しわきにそれて走ろう。
クラッシュの原因の張本人にならないためには、サドルから立ちあがるときにはバイクを前に押し出すようにすること。唐突に飛び出したり、ハードなストロークでペダリングしないこと。ペースは一定に保とう。シッティングに戻るときにもバイクを少し前に押すようにして進むこと。
ゆるい曲がり角ではペダリングしながら進もう
ブレーキが必要ないくらいのカーブを曲がるとき先頭集団にいたら、ペダリングをやめないように。ペダリングをやめてしまうと急にペースダウンして後続ライダーがあなたのバイクの後輪にぶつかってしまうことが考えられる。こうしたコーナーで不必要なブレーキをかけるライダーたちにも注意。これは多くのクラッシュの原因になっている。
こうした小さなヒントを胸に留めておくことで、クラッシュの可能性をぐっと減らすことができ、大規模人数でのライディングを最大限に楽しむことができるだろう。