ほとんどの人が雨の中走行するのは好きではないだろう。しかし、イギリスに住む若者として、私は雨の中我慢することを学んだ。結局のところ、雨のたびに家にこもっていては、イギリスで自転車に乗れるのは年間わずか30日になってしまうのだから...
雨が降る中で愛車と自分自身をベストな状態に置くスキルは必要不可欠だ。レーサーとしては、レース中に雨が降っている場合にコーナーをうまく走る術を知ることが重要になる。一方で、ホビーライダーは突然の雨には大抵弱い。
単独でもグループでも、雨天時に自信をもって乗るということが大切なのである。
1. 雨天にふさわしい服装をする
対応できない服装で雨に見舞われることほど最悪なものはない。曇天が続く日々には雨合羽、とくに寒い場合のオーバーシューズは必須である。秋や冬には、あとで脱ぐことができるように重ね着すること。下りの風除けのため、胸元は温かく保つこと。ゴアテックスのグローブやジャケットの着用を考えよう。
2. 雨天走行の後にはブレーキパッドを掃除する
雨の中のロングライドでは、普段よりも路面から様々なごみや破片を拾ってブレーキパッドやリムにくっついてしまう。微小な石の破片でリムが傷ついたりブレーキパッドがだめになってしまうこともあり得る。
3. コーナーでは注意する
これはきわめて重要!湿った路面ともろもろの破片で雨の日はホイールがスリップし、普段よりもコーナーは危険になる。早めにブレーキをかけ、他のライダー達の動きを予測すること。コーナーではより直立状態を保ち、スピードは通常よりも数キロ落とすようにしよう。
4. 登りはシッティングで
非常に険しい登り(10度以上)では、リアホイールのスリップに注意。スタンディングで進みペダルを踏む力をこめるとスリップしてしまう。濡れた路面はリアホイールの静止摩擦を失わせる。
これと闘うには、できればシッティング状態を維持すると、リアタイアにより重みを加えられる。路面の排水桝の格子蓋や非常に滑りやすい区間、落ち葉などにも気をつけること。
5. 道を読む
簡単なように聞こえるが、時折私たちは一番簡単なことを忘れがちだ。走っている先で虹色に光っている区間があったら、それは石油がこぼれているサイン。また、穴や石が下にある場合があるのでよどんだ水たまりは避けること。
6. フェンダー装着を検討する
もちろんこれはかっこ悪く見えるだろうが、雨が上ったときびしょびしょになっているという状況は防げるだろう。また後ろが泥だらけになる状態も避けられる。
7. 視界をクリアに
雨天時は透明または黄色のレンズが賢い選択。黄色のレンズは薄暗い日に絶大な働きをする。透明なレンズと違って道路が明るく見え、物がシャープに見える。まめに拭くことを忘れずに。
8. 雨用バイクを入手
雨の多い土地に住んでいたり、冬に雪道を走るようなライダーには賢明な選択である。オフシーズンにより重いバイクに乗るという、トレーニングの素晴らしい励みにもなる。
9. ライトを点灯する
ドライバーに注意を向けさせることに役立ち、また仲間のライダーたちにとってもよい目印になる。
10. 雨天走行を好きになることを学ぶ
これが一番難しい。がんばって雨に打ち勝てば、雨天走行も好きになれる。他のサイクリストたちがみんな屋内にいるということを思ってみることも、非常に大きなやる気になるだろう。短距離で、しかしながら頑張って走行して、スキルを磨いてみよう。